つい先日Leica SLの発表というカメラ業界的には大きなニュースを知った。色々と見所のある機種なのだけれど、個人的に、EVF(電子ビューファインダー)に興味を引かれた…つまり0.66型、0.8倍、4.4メガピクセル、というスペックに。自分が使っているE-M1は0.74倍で2.36メガピクセルだから、計算するまでもなく画素密度が格段に高いことが分かる。自分にとってはじめて使う本格的なカメラがE-M1なのでOVF(光学ビューファインダー)と比較してどうなのか、は体感では分からない。でもなんとなく、マニュアルフォーカスでのピント合わせを繰り返すごとに、まだ高精細化する余地がありそうだなとは感じていた。どうやら、その直感は正しかったのかもしれない。
で、なぜかここから初等的な数学の話。以上が気になったので、各機種のEVFの画素密度を計算してみようと思い立った。しかし、分かっているのはEVFの面積(35mm版フィルムの面積に対する倍率)と画素数。この二つからどうやって計算したら良いのだろう?「面積÷画素数」で良いんだっけ……??何というか、初歩的なコトを忘れてしまっているようなので、改めて考え直してみた。
まず以下の記号を定義する:
X: その撮像素子のDPI
W: 撮像素子の横方向の長さ
H: 撮像素子の縦方向の長さ
S: 撮像素子の面積
NW: 横方向の画素数
NH: 縦方向の画素数
NS: 撮像素子上の全画素数
ただし、撮像素子上の画素は縦方向・横方向ともに等しい間隔で配列されているものだと仮定する。すると次が成立する:
\[\begin{array}{ll}X & = N_H \div H = N_W \div W \\
S & = H \cdot W \\
N_S & = N_H \cdot N_W
\end{array}\]
これより撮像素子の面積を画素数で割った値が何になるのか計算すると:
\[\begin{array}{ll}\frac{N_S}{S} & = \frac{N_H \cdot N_W}{S} \\
& = \frac{(X \cdot H) \cdot (X \cdot W)}{S} \\
& = \frac{X^2 \cdot (H \cdot W)}{S} \\
& = \frac{X^2 \cdot S}{S} \\
& = X^2
\end{array}\]
DPIの二乗に相当する値になることが分かる。以上より、「面積÷画素数のルート」がDPIということのもよう。明日改めて計算してみるとしようかな。