東京カメラ部2015写真展に行ってきた。お目当ては相原正明先生のトークイベント。…なお写真展の話はノータッチなので、もし東京カメラ部の方々が見られたら…すいません(^^;
何か思うところあればメモしようかと思っていたのだけれど、出てくる作品が圧倒的すぎて何もメモしている余裕が無かった。。記憶に残っている話の中から2点書いておこう。
1点目は耳に痛かった話。風景を撮ると言うのは地球に撮らせてもらっているのであり、地球と対話しているのであるから、人間と対話してポートレートを撮れないなら風景も撮れない、という趣旨の話。うん、自分は人との対話が苦手なので、自分が撮っているのがしょせん「盗撮」なのだと考えて振り返ると納得もする。被写体の良さを自ら引き出して写すのではなく、被写体が別のナニカに向けた良い表情を、かすめ取っているというわけだ。すごくよく分かる。
2点目。写真の基本はモノクロ、その中でもポートレートが基礎中の基礎、という趣旨の話。1点目に通じるところがまずあって、おそらくそれと “Photography is all about the light” というヤツがあるのだと思う。
デジカメ世代(?)な自分にとって、モノクロ写真は逆に特別な世界。これまでに何度か試したことはあるけれど、あまり突き詰めてやってはいないなあと思う。今は「50mmマニュアルレンズ縛り」で遊んでいるけれど、モノクロ縛りも加えてみるか。ということで帰り道に少しモノクロ写真の練習をしてみた。いつも通り、人は撮っていないけれど。
渋谷ヒカリエにて。ふーむー、イマイチ。最初は植木の影だけを撮ろうと思ったのだけれども、日の角度的に窓のフレームの影で植木の上端部分の影が重なっていて、何が何だか分からないなと思って植木自体も入れてみた。結局、何を撮っているのかよく分からない写真になってしまった。
影だけでも撮ってみれば良いと思うのだけれど、たいてい複数カット撮影すると「最初の一枚が一番良い」というジンクスに陥る。たぶん、一枚目の撮影で集中力を使い切ってしまうのだと思う。達人級に上手ければそれをスタイルと称しても良いのかもしれないけれど、自分のヘタクソ加減では良くないなあと改めて思う。今度「複数カット撮影縛り」で練習してみようかな…。
こちらは新宿リコーイメージングスクエアの前にて。まず構図がダメ。撮っているときに構図イマイチと感じながら、そのまま撮ってしまったあたりが徹底的にダメ。あと被写界深度が無駄に浅すぎ。幻想的に見せるなら開放絞りでNoktonお得意のソフトフォーカス効果を出すべきところ、その条件で撮った写真は花びら表面が白飛びしてしまい使い物にならなかった(←露出の詰めが甘い)。で「少し絞った版も残しておこう」と思って残したのがこれなのだけれど、そこで絞りの大きさを吟味しなかった。かなり寄って撮影しているのでf/2.0なんて浅すぎて使い物にならない(ピント距離20cmで被写界深度は3.23mm)。f/2.8ぐらいまで絞れば被写界深度が1cmを超えて花全体を捉えられたかもしれない。やっぱり、撮影時のメンタルが緩いなあ。
6/28追記。私感ではNokton 25mmはf/2.0まで絞るとソフトフォーカス的なクセが消え、完全にシャープな描写になる。花をある程度シャープに捉えようという意図があるからこそ「少し絞った版を残しておこう」と思ったわけで、ならばまずf/2.0まで絞ったのは良いとしても、そこで最重要パラメータである絞りを吟味しなかったのは、未熟だなと自己批判した次第。