ゴールデンウィークの前半、大学時代の友人達と長野の諏訪湖に旅行してきた。およそ一年に一度はどこかに旅行している面々で、今回もそれ。
駅に着くと、関東首都圏の駅とは違う雰囲気を感じる。おそらく、高層建築物が無かったり少なかったりするので、空が広く感じられるのかな。すっきりと晴れた空を見上げると、ほどよい量の雲が浮いていた。降車した場所からプラットフォームの端まで歩き、宙に吊られたあずさ号の号車表示板を入れつつ空と線路を撮る。
f/5.6で焦点を号車番号表示板に合わせて撮影。少々近い位置に焦点を合わせたので、遠景を被写界深度に収められていない予感がした。そのため念のためf/8で撮りなおしたのだけれど、やはり二度目はダメだ。構図が悪くなり、結局一枚目を残すことに。ちなみに予感は的中していて、線路の奥の方はf/8で撮ったものの方が鮮明だった。残念だけれど、構図が悪ければ無意味なので仕方ない。
改札を出る前に友人の一人と駅で遭遇した。奇遇というわけでもないかな、電車の本数が多くないので。そこからは二人でフラフラと歩く。彼は携帯電話の開発に関わっている人間で、自社品の試作機を持ってきていた。実地試験を兼ねてか歩きながら何やらテストをしている。自社品にダメ出ししながらも休暇中に(たぶん自主的に)持ってきているのだから、仕事の本質的な部分については好きなんだろうと思う。まあ余計な話がたくさんあって無駄や理不尽がつきまとい、そういうところに嫌気が差すのは誰しも同じだね。ともかく、そんな彼と歩きながら、こちらはテキトウに見えるものを撮る。
諏訪湖のほとりにある船着き場(?)でソフトクリームを食べつつもう一人の友人と合流し、旅館に入る。そして少し落ち着いた後、一人で散歩に出ることにした。というのも一緒の友人達に写真を撮る趣味は無いので付き合わせるのも野暮だし、みな温泉に入ると言うのでちょうど良いタイミングだったから。
諏訪湖は湖岸沿いに散歩やサイクリングができるような道が整備されている。まずは旅館付近の町中を歩き、続いて湖岸沿いの遊歩道に入って諏訪湖を左回りに歩く。桜は散ったと思っていたけれど、八重桜が残っていた。Wikipediaの記載によると八重桜はソメイヨシノより一週間ほど開花が遅いそうだ。横浜ではとうの昔に桜は散っているので、やはり諏訪湖は高地なんだなと思う。
八重桜、中央の日の当たった花に焦点を合わせたつもりだったのだけれど、構図を調整しているうちに少しズレてしまった。詰めが甘いなあ、反省だ。
そうこうしているうちに、遅れて合流する友人から電話が。いわく「部屋の扉が閉まってて入れない」。…そういえば自分は散歩で外出、他の友人は温泉。出かける前に旅行をいつも企画してくれる友人が「着いたら山本に連絡を」と彼に伝えていたのだけれど、よく考えるまでもなく連絡されてもどうしようも無いじゃん…。というわけで、少し待ってもらうことにし、急いで戻ることにした。
戻って少しすると日が沈み始め、旅館内にも夕日が差し込み始める。旅館は諏訪湖の東岸に位置しているため、そこから見ると夕日は諏訪湖方面に沈む。ということで、二度目の散歩に出ることにした。今回は旅行好きの友人も一緒に。
友人も一緒なので、またまたテキトウに撮りながら散歩する。諏訪湖は水平線が見えるほど巨大な湖ではないため対岸側の山に日が沈んでいく。やはり湖面に光を落としながら沈む夕日は格別で、撮らずにはいられず何枚か撮る。そんな夕日が沈んだ頃、良い位置にあった街灯を入れて一枚撮った。
空の色合いが絶妙に美しい。沈んだ夕日に照らされた二層の雲が、夕日の光芒を間接的に演出する。その光芒を発する夕日は見えず、見ようと目をやれば初島がそこに。撮ったときには「雲が山にかかっていなければ良いのに」などと残念がったのだけれど、後で見返すと、むしろ雲があって良かったと思う。
最後に、次の日の夕方に撮った写真を1枚。
こちらは人工島「初島」の鳥居が見えるように少しだけ高い位置に上って撮影した。もう少し右に振れば良かったな。