写真趣味の記録第3回目、2013年1月19日に横浜みなとみらいに「ブルーアワー」と呼ばれる時間の景色を撮りに行ったときの写真を振り返ってみる。前回同様、自分のための記録なので読んでもツマラナイこと間違い無しなので、暇でなければ読まないこと 😛
この日のテーマは「ブルーアワーを体験すること」。日没から少し経過すると空が深い青に染まる時間帯が訪れる。これがブルーアワーと呼ばれる時間帯で、日没の10分後から30分後くらいの間を指すらしい(日の出の30分前から10分前も)。写真趣味を始める前はまったく気にしたことも無かったけれど、写真ネタのネット記事で知って以来いつか体験してみたいと思っていた。なお日没の直前は景色が黄金色に染まる時間帯であり、こちらは「ゴールデンアワー」と呼ばれている。どちらも写真に大きな影響を与える重要な時間帯。そこでこの日はゴールデンアワーの前に現地に入り、ゴールデンアワーが始まってからブルーアワーが終わるまで景色がどう変わっていくのかテキトーに撮影しつつ見ていくことにした。なお、国立天文台の日没時刻データによるとこの日の横浜近辺では日没が16:56だったそうだが、こういう情報を下調べして出向いていればもう少し上手く立ち回れたかもしれないなと思う(ずっと野外で待っていたためブルーアワーが始まった頃には寒くて震えていた…)。
1枚目のピックアップ
一枚目のピックアップは最寄りのJR戸塚駅に新しくできた陸橋。できたばかりなので、他にも地元民(と思われる人々)が見物していた。全然みなとみらいでもブルーアワーでもないけれどソコはさておき。
architecture系と言うか、人工構造物の直線を活かした内観・外観の写真作品はお気に入りジャンルであり、よく見ている。ということで、この手の写真の構図パターンは頭に入っていたので、(おそらく)もっとも簡単かつ王道な構図で撮影してみた。具体的には、構造物直線の消失点が横方向で中央、縦方向で下側の三分割点に来るようにした。結果、その場で確認して満足できるレベルだったので自分の中でOKを出し、その場を去ることにした。
良い点。architecture系の写真作品をよく見ていたためこの陸橋に上がる前から「あの位置からこういう構図で撮ればソレっぽい感じの絵になるな」と予想して臨み、実際に想定通りの構図で撮影できたこと。陸橋に上ってから撮影するまでの時間は非常に短かく、かつ何枚も撮ることなく一枚で済ませることもできた。
悪い点。構図的には王道で上手く撮れたと思っていたが、さらに日が経って「親バカ」が抜けてくると構図も改善の余地があると思うようになってきた(このエントリーを書いているのは4月3日)。先に挙げた写真は縦横比4:3のオリジナル(右)を2:3に切り抜いたもの。消失点はおよそ下側の三分割点にあるものの手前の影があまりにも広く写っており、暗いし、影自体は構造体の何を特徴付けるわけでもなく、無駄だった。もう少し仰角で撮影しておけばもっと良い写真になったのではないかなと思う。こう考えて2:3に後で切り抜いた次第だが、もし実際に仰いで撮影できていれば広角レンズ特性の遠近感強調がさらに効き、屋根がさらに迫って来るようなダイナミックな印象を出せたのではないかなと思う。
2枚目のピックアップ
2枚目のピックアップはみなとみらいのシンボル(たぶん)、ランドマークタワー。みなとみらい方面に歩いて行く途中、ランドマークタワーの真下を通りがかった。そういえばランドマークの写真は撮ったことが無かったなと思い、何枚か撮った中の一枚。足元から高層タワーを撮るので必然的に広角レンズで見上げる撮り方になるわけだが、タワーだけをフレームに収めてもフツーで面白くない。そう思って後ろを振り返ると別の高層タワーが真正面に立っていた。広角レンズで真上を見上げれば、両方の頭が一枚に収まるかなと思い、収めてみたのがこの一枚となった。
良い点。少しでも面白い写真にしようと考えて、工夫したこと。前景として被写体・撮影者間にあるモノを入れる王道(?)ではなく、撮影者の背後にあるモノを相手に選んだことは、まあまあの工夫だったと思う。またほぼ鉛直上方向を見上げる首の痛い体勢だったが、傾きや偏りをほぼ無くすことができたのも良かった(回転・切抜が不要)。
悪い点。もう少し両方のタワーを平等に収めれば写真的には良くなったと思う。やはり「ランドマークタワーを撮る」という頭になっていたのだろう。ランドマークの「そびえる」印象を出すつもりで根元に近い方を少しでも残そうとしたのを覚えている。ただ、ランドマークと正面のタワーとの間は広い車道になっており、中間点に立つことは(危険なので)できなかった。そのためランドマーク側に近い立ち位置から撮影せざるを得なかったので後から思う通りに改善できたかどうかは分からない。
3枚目のピックアップ
3枚目のピックアップは汽車道にある鉄橋からランドマークタワーを映したもの。改めて汽車道でネット検索するとまったく同じ構図で撮影されている方も多いので、どうやら良くも悪くも王道な撮り方なようだった。
ゴールデンアワーからブルーアワーにかけて
このあたりからは基本的に撮影云々ではなくどのように風景が変わっていくのかだけに興味があったので、批評はしない。なお撮影対象がある程度は一定でないと変化が分からないので、同じ撮影ポイントにてカメラを固定して(万国橋の欄干に置いただけ)撮影した。
16:53、日没の3分前。このあたりになるともう黄金色が景色から消え始め、色彩が薄く暗い景色に変わっていった。自分の感覚は「暗くなってきたかな?」程度だったのだが、絞り優先モードにしたカメラのシャッタースピードはどんどん遅くなっていった。人間の順応性が変化を吸収する力はすごいものだと思う。この時間帯は日が沈む方向の空が赤いぐらいで、あまりおもしろくはないと思う。
17:00、日没4分後。ゴールデンアワーとブルーアワーの間の微妙な時間帯なのだが、そのときの自分はブルーアワーだと勘違いして何枚も撮影していた。無知とはアレだなと思うけれど、日没を過ぎてから分単位で空の青味が濃くなっていくのが感じられ、撮っていて楽しかった。
17:12、日没17分後。暦的にはブルーアワーのド真ん中。暗さを感じてきたのでISO感度をオートモードから200固定に変更した。空の色が青くなったとハッキリ感じられる。この後も少し粘って撮り続けたが、寒さに耐えかねて中断した。なお、なぜそうしたのかは忘れたものの、この一枚だけはf/22と妙に絞り込んで撮っていた…良いこと何も無いのに。
さて、最後にブルーアワーのオマケを一枚。
帰りにテキトーに撮ったのだが後で見ると一番良かったという一枚。撮影時刻は17:30なので一般論的に言うところのブルーアワーは終わっている。確かに完全に「暗い」と感じる状態だった。先ほどの撮影場所から離れたときにISO設定も自動に戻しており、その結果ISO 3600で撮影していた。絵的には悪くなかっただけに、ノイズが強く出てしまったのは反省点。逃げない風景なのだから、ちゃんと設定をしておけば良かったと思う。なおLightroomでのノイズ除去はしてある。