電子書類の整理をしていたところ古い読書メモが出てきました。何かの縁ということで、掲載。2009-05-17 16:29 A.D.ノーマン著「エモーショナルデザイン」より:
ペンをカスタマイズする人はいない。ペンの使い方をカスタマイズするのだ
非常に稀にならペンをカスタマイズする方もいらっしゃるかもしれませんが、そのような人は特殊中の特殊であり、デザインする上ではあまり対象として考えるべきではないでしょう。ほとんどの人はペン自体をカスタマイズしませんし、する必要が無いと思います。カスタムできること自体は良いことですが、百万人のユーザ全員のニーズを満たしきるようにカスタマイズオプションを用意することはできません。結局の所、あるユーザのニーズを完璧に満たすことができるとしたら、そのユーザ自身の手によってデザインしてもらう以外にありえないでしょう。したがって、ユーザニーズをより良く満たしたいという動機で何らかのオプションを製品に加えるのであれば、その製品だけで完結するようなオプションよりも、他の製品と組み合わせやすいようにする方が良いと思います。たとえば各種の標準規格を採用したり、単純または汎用的なインタフェースを備える、といったアプローチです。デザインという考え方は色々なものに適用できますが、特にこの考え方は汎用的ですね。ソフトウェアでも、電子機器でも、携帯電話でも、何でも。