本日、Azukiの最新版1.6.0を公開しました。1.5.0のリリースは2009/12/12だったので、なんとも奇遇なことに(ほぼ)ちょうど一年が経っていたことになります。
正直なところ、毎日肌で感じている「クラウド化」という情報技術の変化はOS上という層に位置する技術であるAzukiを開発する私に悪い刺激を与えています。Azukiで実現したいことはまだあるわけですが、モチベーションが開発開始当初より明らかに落ちていると感じています。
ある技術をメンテし続けるということはその時点の技術を使い続けるということでもあります。それ自体は何も悪いことではありませんが、それによって新しいモノへ割ける時間が減ります。そして新しいモノへついて行くのが難しくなるのだと思います。もちろん、どの時点の技術についても、そこに留まり支え続ける人々がいるからこそ新しいモノをその上に作ることができます。一番上だったレイヤーが、さらに上の層ができあがることで二番目のレイヤーになる。かつての最新技術は「時代遅れになる」のではなく、インフラ技術の一つになる。そういう話だと思います。
つまるところ今技術者としての自分の中にある焦りは「最先端にいられなくなるかもしれない」であり、迷いは「Azukiを含むOS直上の技術を磨き続けるべきなのか」です。まあ、それでもAiB ToolsやAzukiの開発をすぐ止めるつもりはありません。基本がクソマジメな人間なので作り手の責任を放棄するのは意地が許さないので 😉