D.A.ノーマン先生の「未来のモノのデザイン」を読み終えました。実は発売直後に購入していたので読み始めはずいぶん前なのですが、読書時間をうまく取ることができておらず、今頃読み終わりました。これからは読書を含む勉強のために時間を毎日 1 時間程度は取っていこうと思っています。
さて、ソフト屋として読み進めた中で一番印象に残ったのは自動化と能力拡大の話です。能力拡大を私の言葉で表現すると、「人+機械=人以上」を達成することかなと考えています。機械をあくまで道具として設計し、それを使う人間は「ただの人間よりも能力が増強(拡大)された人間」になる。そんな設計方針です。
総論を書こうとしても上手く書き出せず、読み返せば読み返すほど理解が甘いのかなと思ってしまう状況で書くのも何ですが、たとえば現在のワープロにある「間違いと思われる箇所を検出したときに自動的に下線を引く」機能は、人間の「間違いに気付く」能力を拡大するものだろうと考えています。うーん、根本の根本にあるものを理解できてはいないような気がするのですが、表に出てくる設計結果=ユーザインタフェース・ユーザインタラクションがどうあるべきか、という観点からはよく分かったと思います。押しつけがましくないこと、人間が決めたいことを人間が決められること、それを使うことで発生する認知的負荷が軽いこと(≒違和感なく直感的と感じる)、あたりが重要かなと思います。