2015年の正月は天気が良かった。1月4日も空気が澄んでいた。夕日か夜景が綺麗な場所に行こうと思って少し調べたところ、年末年始、レインボーブリッジがライトアップされるらしい。しかも1/4は最後の日。ということで、夕景、夜景、ライトアップされたレインボーブリッジを撮りに出かけることにした。
なお今日の投稿では夕景から夜景まで。レインボーブリッジは次回更新時に。
最寄り駅に着いたところで、ふと空を撮ることにした。最近、RAW現像で顕著に難しいと感じている空の色を、どこまで実際に眼で見たままの色合いで記録できるか試そうとしたのが動機。右目でファインダーを覗きながら、左目で空を見上げる。利き目が左である自分にとっては正直見にくくて仕方ないスタイルだったが、そのままピクチャーモードやホワイトバランスをマニュアル調整していく。しかし、いくら調整しても、見たままの空の色にすることはできなかった。なぜなんだろう。今になって考えると、知覚と認知の差に理由があるのではないかと思う。すなわちカメラのセンサーが記録したのと同じ色の光が人間の網膜にも届いていたはずなので、「知覚」というレベルではカメラと同じ色を捉えていたはずだ。しかし人間は各種感覚神経が捉えた情報を脳内で都合の良いように処理・加工してしまう。その結果を人間は「認知」するのであり、この加工によって物理的に「正しい」色と異なる色を見ているのではないかと思う。とすれば現像処理の究極形の一つは人間の脳と同じ加工を実現することになるのかもしれない。
閑話休題。夕景を撮るにあたって高い場所に行こうと思い、東京テレコムセンターの展望台に上った。入場料は500円。受付で三脚の利用が可能か確認したところ、快諾。ありがたや。時間は日没30分前。お台場は若い人たちでごった返していたが、ここには先客一名しかいなかった。肝心の見晴らしは、素晴らしい。ただ西の空は見えず、日が沈むところは直接見えなかった…残念。とはいえ見える景色が素晴らしいことに間違いは無かったので、日が沈んで暗くなるまで色々と撮っておくことにした。
そうそう、富士山も見えた。ありがたや。ありがたや。
この日は満月になる前日。富士山が見えるような日だから、やはり月も綺麗に見えた。そして日は沈み、ブルーアワーが訪れる。
海面に映り込んだ月の明かり…に気が付いて撮った写真なんだけれども、あまり面白くないな…。そこだけズームアップしても仕方ない気がするし。どうもこの日のブルーアワーは良い写真が撮れなかった。なぜだろう…まあ仕方ないか…。
さて、そうこうしているうちに日が沈み、夜。
素晴らしい…ため息が出るような、期待以上の美しい夜景。これらはガラス越しに撮った写真だというのに画質劣化など何のその。やはり写真そのものが素晴らしければ、画質上の多少な問題など些細。…ま、この場合は被写体が素晴らしいだけで撮影者の腕前やアイデアには何のスゴさも無いのだけれども。ちなみに夜景のために訪れたカップルが何組かいたけれど、そう「何組か」程度。三脚で迷惑をかけるとか、ありえないほどの人の少なさだった。何というか、ここまで良い場所なのにこうも人気が無いのはモッタイナイ気がするくらいだ。。
帰りに、1階のホールで4枚ほど撮影しておいた。そのうち2枚が次。
2枚目、天井のライトが少し切れてしまった…悔しい。建築系写真では水平・垂直のバランスに一番気を遣うので、周辺部の追い込みが甘くなりがちなのかもしれない。注意しないと、だな。
長くなってきたので、続きは次回に。